クモの屈筋を活かしたネクロボティクス

いきもの

ネクロボティクス(Necrobitics)は、生物材料をロボット部品として使用する、比較的新しい試みのことです。

英語の接頭辞で「necro-」は、死や死体を意味し、roboticsはロボット工学を指します。necro+robotics=Necrobitics、というわけです。

死んだクモの脚を水圧で動かし、UFOキャッチャーさながらに物を掴む研究を、アメリカのテキサス州・ヒューストンのライス大学がまとめています。

この動画では、死んだクモがあたかも生きているかのように動いています。

ヒトの腕や脚とは違って、クモには屈筋しかありません。

人間の腕

時折、家の隅で死んだクモが丸くなっているのを見かける時があると思います。

それは、クモに屈筋しかないため、そういった状態になるのです。

クモには屈筋しかないという構造に着目した点と、それをロボット部品にするという発想がおもしろいと思いました。

今後、このネクロボティクスの研究がどのように発展していくのか?と興味もある反面、生き物の死骸をロボットパーツにするのはどうなのか、という感じもします。

ちなみに、日本では言い伝えや迷信で「クモはご先祖様の象徴だから殺してはいけない」「殺すと祟りが起きる」と言われています。

その所以は分かりませんが、クモの背中が人の顔に見えるから、という説があるそうです。

 クモは脚がたくさんあるから気持ち悪い、と感じる方も多いようですが、実際は益虫であり、「クモがいる家にはゴキブリはいない」と言われるほど、家屋の害虫を食べてくれます。

蜘蛛
室内をパトロールするクモ

 以前、偶然見つけたゴキブリの赤ちゃんを、ハエトリグモに与えたところ、ムシャムシャ食べてくれました。

害虫を食べてくれるので室内にいてくれるとありがたいのですが、基本的にはクモは殺さず、外に逃がすようにしています。

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