高校生の頃、シェイクスピアが大好きな先生に英語の個別添削をしてもらっていました。英文の本も何冊かいただき、今も大切に持っています。
その先生は修学旅行の宿泊先のロビーでも、まるでシェイクスピアが憑依したように夜遅くまで詩を朗読していたそうです。それほど、シェイクスピア愛に溢れた先生でした。
シェイクスピアが生きた時代は、まさにヨーロッパを中心に黒死病(ペスト)が大流行した時期であり、「ロミオとジュリエット」の中ではペストが物語の重要な要素となっています。
ペストがシェイクスピアの死生観や作品に影響を与えたといっても、過言ではありません。
人類は3度の黒死病の大流行を経験しており、そのうち第二のパンデミックは終息までかなり時間がかかりました。広大な範囲でアウトブレイクし、感染率・致死率が高いため多くの人が犠牲になりました。
14世紀に世界中で流行していた頃日本は鎌倉〜南北朝時代で、ほぼ鎖国状態にあったためにペストが持ちこまれることがなかった、と言われています。
その後、日本には1899年に中国からペストが入ってきましたが、1926年以降は確認されていません。ペスト菌は、近代日本の衛生医学に大きく貢献した北里柴三郎により発見され、その功績が讃えられています。
政府がペストを拡散するネズミ等を駆除したために、日本では大流行することなく終息しました。
近代では2017年にインド洋に浮かぶ島国・マダガスカルでペストが流行しました。抗菌薬による治療が可能となっていますが、肺ペストに関しては早期治療が重要となっています。
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