子宮の90%を構成する〈エラスチン〉って?

婦人科

今回は「エラスチン」と聞いて、ピンとこない方も当然知っている!という方にも、是非知ってもらいたい話についてです。

エラスチンは臓器や血管を含む全身に分布していますが、特に皮膚、弾性軟骨、子宮、靭帯を構成する主要タンパク質で、主な働きと機能は「弾性」です。

お肌のハリ、バストアップといった美容面で注目されていますが、実は子宮の90%がエラスチンで出きているので妊活・妊娠出産にも必要不可欠なタンパク質です。

子宮は外膜、筋層、内膜、の3層から成り立っていて、妊娠時には最大20~30倍の大きさになります。産後は6~8週間ほどの驚異的スピードで妊娠前の大きさへと自然に戻ります。人間の臓器の中でも、このように妊娠・出産と共に伸び縮みする特殊な臓器が子宮であり、伸縮性が非常に重要なことが分かります。伸縮性が失われてしまうと、産後の子宮の回復が遅れたり、分泌物の排泄がうまくいかなかったりと不調の原因にもなりかねません。

そして伸縮性の機能をサポートするエラスチンは血管にも多く含まれており、毎月のスムーズな月経のためにも無視できない要素になります。

エラスチンが減少する原因として一般的には加齢、ストレス、動脈硬化、紫外線などが言われていますが、身体の内部の小さな炎症や代謝の悪さも関わっていると私は思いますし、そういう面でも鍼灸治療は最適だと考えています。

実際に鍼灸治療をずーっと受け続けている方は、見た目、皮膚の状態だけでなくメンタル面でも若々しいと個人的に思いますし〈心身相関〉という部分で考えれば、納得です。


皮膚のエラスチンに関しては、20代後半をピークに徐々に減少していきます。お肌のためにビタミンCやコラーゲンを積極的に摂取するのは良いですが、それだけではなくエラスチンも合わせて摂らないと勿体ないです。

↓エラスチンとコラーゲンの違いについて、分かりやすく記述されているサイトを見つけました。

お肌のハリに欠かせない「エラスチン」。その機能にせまる。|研究ピックアップ|「農LABO」近畿大学農学部の研究にせまる (kindai.ac.jp)

美容と健康にかかせないエラスチンですが、コラーゲンほど世間の認知度は高くない印象です。その要因のひとつとして、エラスチンの研究が近年まで進んでいなかった事が関係していますし、認知度としてはコラーゲン・ヒアロルン酸の方が圧倒的に高く、美容医療で広く用いられいるのもコラーゲン・ヒアロルン酸やビタミンC等です。

「エラスチンは分子構造が大きいので、経口摂取をしても吸収されにくい」「一度減少したエラスチンは自己再生しない」とも言われていますが、実は美容鍼灸により真皮層へアプローチすることにより、エラスチンの生成が高まるのです。美容鍼とエラスチンについては、また別の記事で紹介していきます。

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