ロゴマークの完成には、かなりの時間を費やしました。
院長は武術、私は東洋哲学関連の古書を押し入れの段ボールの山から掘り起こし確認し、陰陽の回転の向き、配色とコントラスト、デザインを何度も試行錯誤を重ねてやっと完成したものです。
例えば回転の向きに関しては、ナチスのハーケンクロイツと仏教の左卍、一見似ているようですが回転の向きによって人間の精神へ及ぼす作用が違うといいます。
当院のロゴマークをパッと見て、太極図の真ん中に樹木があるというのはお分かりになるかと思います。そもそも起源が諸説ある太極図ですが、やはり世の理やバランスを1番適切に表現している図だなと思います。
配色については一番調べ考えましたが、結論は回転方向がとにかく大切ということに至りました。
色味に関しては私は当初、翡翠色を取り入れたいと考えていました。爽やかで、健康的な鮮やかなグリーン系が良いと思っていたのです。
翡翠は日本の国石であり、縄文弥生時代ではかつて青は若さや健康を象徴する色と考えられていたため、緑色の翡翠がよく使用されていました。
古来から、翡翠の勾玉は祭祀に使われていました。勾玉に空いている穴は自らの先祖と繋がり、その恩恵を受けるという意味合いと、形状そのものに魔除け・厄除けなどの意味もあるといいます。
ちなみに新潟県糸魚川市は、天然翡翠が質と量共に日本随一の産地として有名です。糸魚川市は昨年、東北弾丸旅をした時に通り過ぎただけなので、ゆっくり滞在してみたい地域です。
結果的に院長も私も、もともと紫色が好きだったので、この色決めに関してはそこまで時間はかからず、紫系に決めよう!となりました。
ロゴマークの紫色は、紫檀色で西洋ではローズウッドともいいます。紫檀は三代唐木のひとつであり、耐久性に優れた貴重な木材であり、古来から家具、仏壇、楽器に使われています。
紫檀色について紹介しているサイトがありました。
年月が経てば経つ程、磨けば磨く程良い味が出るという紫檀。そんな風になりたいという思いも込めてこの色にしました。
「龍樹鍼灸院」の文字は朱・緋色を意識して仕上げました。日本の伝統色であり、古来から呪術的要素が深いカラーです。
神社の鳥居は赤色ではなく、正確には朱色です。神社仏閣でよく用いられる朱色には魔除け、不老長寿、太陽、火、血の意味合いがあるといいます。
真ん中の樹木のデザインは成長しながら地域に根を張るという意味合い、また「龍樹」の名前にも樹という文字が含まれているので取り入れました。
他にも様々な意味が込められていて、龍樹を五行で分けて考えると水、木となり相生、この土地(土)に根ざした樹木は水を吸い成長し、朱色=太陽(火•金)の光を浴びて天(火•金)へと育ち、五行循環を表現しています。
神戸市付近の風水的にも、水気がかなり強いのですが、これはまた後日書きます。
ロゴマークは、いわば企業やブランドのイメージをシンボル化したものです。適当に決めるのと、意味合いを強く持たせた場合とでは、作用が天と地ほど違うといいます。
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