寒暖差と秋土用

東洋哲学

他院での話ですが、一過性の脳梗塞で入院したり、過去の手術跡が細菌感染を起こして一時は生命の危機に直面していた、という高齢者が10月は非常に多かったです。

そのほとんどが、秋土用期間(2023年は10月21〜11月7日)に起きていました。

「季節の変わり目、寒暖差による体調不良には気を付けましょう」というのをTVでは連日のように報道しています。

しかし、秋土用についてきちんと触れているものはあまり見たことがありません。

土用期間における土気旺盛の作用は夏と冬が一番強いとされていますが、秋土用も当然注意が必要です。

今年は特に夏が長かったこともあり、暦上では秋土用期間とはなっていますが、夏の作用も多く含んでいるのではないか、と私は考えています。


秋〜冬にかけては単に寒暖差による不調が起こりやすいというだけではなく、東洋哲学においては人が壮年期から老年期へ移行する過程でもあります。

秋は西へ沈む太陽を表すことから引退を象徴しますし、冬は北の方角で妊孕、乳児などの妊娠出産に関する事柄や、死や病といった相反するような意味合いも含んでいます。

下の画像では、西方位〈醸〉〜北方位〈孳〉までを表します。


お灸、ローラー鍼を使ったセルフケアを毎日継続している方は土用の作用に負けることなく、比較的元気に過ごされています。

何事もそうですが、毎日少しずつでもコツコツ積み重ねることが大切です。

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