内なるものの大切さ

こころ

「『心理と真理』を正しく捉えるためには、外にあるものばかりに目を向けていても疑念や誤解が生まれるだけで、〈内なるもの〉でしか、解決はしない。」

これは3年前に院長が話していた事で、非常に印象に残っていた内容です。

毎週土曜日に開催している龍樹会でも、常々同じようなことを話されていますね。

自らに問いかけたり、内省するということが現代においては疎かになっているという方が多いのではないでしょうか。

「自分の真の課題は、何なのか。」「いま目を向けていることが、本当の課題なのか。」と、常に自問自答することが大切なのです。


人生には浮沈があり、吉凶混合しています。

〈短期的幸福〉

〈長期的幸福〉

〈短期的不幸〉

〈長期的不幸〉

さて、この中で1番危険なのは、何だと思いますか?

似たような事を私も以前セミナーで学んだ事がありますが、〈長期的不幸〉の状態にあることが、危険です。何故なら、その状態が長引くと不幸に晒されていることすら分からなくなってしまうからです。

そもそも、幸福と不幸の定義が各々で違うので一概にどうと言えるものではないのですが、その話は今回は隅に置いておきましょう。


あくまで分かりやすくお伝えするための例えにはなりますが、腰痛や肩こりを敏感に感じたり、日々の微細な体調の変化を把握している方もいれば、身体の変化や状態がかなり悪い状態でも「一切何も感じない」という人さえいます。

最初は鋭敏に状態変化を感じていても、慢性化してくると、次第に気にすらしなくなった、という方も多いです。

腰痛や肩こりに関してはあくまで個人の感覚によるものなので当然個人差がありますが、これを先程の項目に当てはめるとすると長期間の体調不良の自覚がない人、つまり〈長期的不幸〉のパターンとなります。

慢性的な長期的不幸に対して、周囲が何を言っても分からない、変わらない、或いは状況を変えたくない、という方も案外多いものです。しかし、自らの気付きによって、急に好転していくケースもあります。

どんなことであれ、人間は習慣化していることや長年の癖を辞めにくいものです。


現代では、原因や理由を外部に求めて内観する機会が少なくなってきているが故に、様々な問題が起きていると私は考えます。

ちなみに、現在当院に通われている方が「内観することの大切さを、改めて実感した」と、話されていました。その方は仕事が手につかない程大変な状態でしたが、当院での治療と並行して内観を続けたことで、みるみるうちに症状が改善されていきました。

私自身も、改めて自らと向き合う時間を作らなくてはと感じました。

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