神戸は吉相?(後編)〜災害との関連と考察〜

東洋哲学

「神戸が吉相だとしたら、何故震災は起きたのか?」「吉相なら、災害は起きないのでは?」といった疑問が湧いてきますし、そういった質問をされることもあります。

地震を単に〈偶発的に起きた活断層のエネルギー放出によるもの〉と考えればそれまでですが、別な視点で見ると街全体の気の流れ・バランスを保っていたものが崩れたから、ともいえます。

都市は「生き物」であり、常に新陳代謝が起きています。道路・交通は人体に例えれば血管であり、人間は血液中を行き交う細胞成分となります。

当然街が変わればそこに住む人にも影響を及ぼしますし、住む人が変われば街も変わる、といったように相互関係にあります。

特に規模の大きな施設、ビル、マンションなどは物質的にも気の流れとしても、強く影響を与えます。

古来から都の発展のためには、「どの時期・方位に建てると繁栄するか」「どこに神社仏閣を建立して結界を張ると良いか」という事まで考え抜かれ、重要視されてきました。

しかし、現代では街の発展のために地理風水を活用する例はごく一部かと思われます。

現在、三ノ宮・新神戸周辺のあちこちで解体、建設が進んでおり、道を歩けばどこかしらで工事が行われています。

あらゆる場所で解体、建て直しが起きれば、当然街の気の巡りも変わります。つまり、物凄いスピードで新陳代謝が進んでいるという事になります。

ちなみに2025年には、当院からすぐ側の新神戸駅周辺も生まれ変わる予定で、今後の街が発展が楽しみです。

新神戸駅前広場再整備2025年3月供用開始予定
出典 神戸市 神戸市は、JR新神戸駅(新幹線)の駅前広場を大阪・関西万博前の2025年3月までに整備し供用開始する。 現在、1階と2階に点在しているバス乗り場を、タクシー乗り場がある2階に集約する。 一般車の乗降場は2階から1階へと移設する

街のエネルギーバランスの話に関しては、実は私よりも院長の方が、詳しいです。そして復活・再生という意味でも、「一度崩壊したり何も無い状態になった場所は、どちらかというと繁栄しやすいもの」と院長に教えて貰い、なるほど確かに、とも思いました。

かなり前の事だそうですが、神戸中心部で大きな火事があったというビルは、古い建物ながらも現在入居しているテナントはどのお店もたいへん繁盛しています。

私が初めて神戸に来た時に、「なんか不思議な構造だなぁ」思い外観をまじまじと見ていたのを私自身よく覚えています。そして後から院長にその話を聞いて、心底納得しました。

話は変わりますが、6年前に東京・日暮里周辺を東京在住の方に案内してもらった時に、「この辺は昔、焼け野原だったのよ」と言われ、全くそんな感じがしなかったので驚きました。

調べてみると1923年の関東大震災で一面焼け野原となり、1925年、1963年の日暮里大火と、続けて大きな火事が起きていました。

戦時中の東京大空襲もあり大きな被害があったにも関わらず、東京は世界最大のメガシティへと発展を遂げました。

もちろんどの戦争や災害でも、多くの犠牲者が出たという事実は無視できません。そして復旧作業にはお金も人手もかかり大きなエネルギーを費やすため、結果的に物質・非物質面で大きく展開される要因となります。

結論としては吉相だからといって災害が起きないというわけではなく、むしろ街の繁栄には、復活・再生の要因が関係するのでは、ということです。

そして世の流れに惑わされず、土地の吉相の流れを良い形で受け取るためには、個人の心身の状態を整えておく必要性があると私は考えています。

〜あとがき〜

震災関連ではIさんの、地震が起きた時に身を守ってくれたという自室の本棚の「クロコダイルの剥製」の話がとても印象に残っています。現在も、守り神として飾ってあるそうです。

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