無意識に身体に力が入ってしまう人

鍼灸

施術中に手技を行っている時に、身体に力が入ってガチガチに固まった状態になってしまう方が、時折いらっしゃいます。

施術を受ける事や、相手に身を委ねるということに慣れていない場合、或いは緊張している時によくみられます。

施術を受け慣れている方、ゆったりとリラックスした状態の場合は比較的力が抜けていることが多いです。

また、身体に力が入るのではなく、自ら私の手技に沿って動こうとする方も中にはいらっしゃいます。

例えば、足首回しの手技でも、「力を抜いてくださいね」と何度も伝えても、自ら回そうとする方は結構いらっしゃいます。

このように力を抜くように伝えても施術の流れに沿って自ら足首を動かそうとする場合、痛みへの恐怖心というよりも、職業的背景や従属感などの心理面が関連すると院長が以前話していたので、なるほど!とも思いました。

話が少々逸れましたが、実は私は子供時代に身体をガチガチに固めていたらしく、小・中学校のバスケのチームメイトからいつも「身体に力入りすぎじゃない!?」「ほら、チカラ抜いて!」「なんか動きが固いよ!?」と、毎日のように言われていました。

でも、私自身はそんなつもりはなかったので、なんでそう言われるのかが当時は全く分かりませんでした。

ストレッチの柔軟性を表現する〈身体がかたい〉というよりも、〈動きがギクシャクしていて固い〉という状態だったそうです。

現在は、毎週の龍樹会で身体を動かすようになってから、これまで相当無駄な力を使って無意識に身体中の筋肉を固めていたんだな、というのがよく分かります。

昔のような身体の固さが少しずつ外れて、まるで生まれ変わったかのような気分です。

私の場合は幼少期の肩こり、腰痛、不定愁訴があまりにも多すぎて、年齢を重ねるごとに改善していきました。一般的には、年をとるごとに身体がしんどくなるようですが、私の場合は逆でした。

それは鍼灸に出会ったからというのも、非常に大きいです。

反応点治療としては、肩こりは喉や気管の慢性炎症、腰痛は生殖器や膀胱、腸の反応点として捉えます。考えてみれば、子供時代の方がアレルギー症状は酷かったですし、トイレも結構近かったです。慢性炎症が、持続的な筋緊張を引き起こしていたのだと思います。

物理療法ではなく、気の治療というものであれば、お互いの気の感応があってこそ成立するものとなります。

たとえば、回数を重ねて施術を受けていくうちに身体の力が次第に抜けていき、自然と身体に無駄な力が入らなくなったということがあります。

それこそがまさに、『治神守気』『意守感応』なのです。

実はこの言葉は、当院のホームページの〈反応点治療について〉の説明部分に、記載しています。

難しい言葉のようにも聞こえますが、なんとなく言わんとしていることは伝わるような四字熟語ですね。

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました