三毛別羆事件をご存知でしょうか?日本史上最悪の獣害事件と言われ、一頭のヒグマにより、7名の方が犠牲になった恐ろしい事件です。
10年ほど前にはなりますが、実際に事件の現場へと行ってきました。
旭川から向かったのですが、鬱蒼とした緑の山々を抜けた集落の中にありました。
当時は羆に非常に興味があったため実際に現地に向かったのですが、夏なのに薄暗く、不気味に感じました。本当に、今にもヒグマが出てきそうです。
あえて、画像の明るさは調整せずに載せました。真夏の昼間でも、森の中はこんなにも暗いのです。
苫前町の郷土資料館にはこの時行けなかったので、次回は必ず訪れたいですね。
そして、この三毛別羆事件を思わせる、OSO18と名付けられたヒグマによる牛の襲撃事件が2019年から相次ぎました。
この事件は被害が大きく前例がないことから、NHKの番組でも取り上げられました。
姿を見せず、罠をすり抜け牛を襲い続けることから、「忍者ヒグマ」とも呼ばれたOSO18。2019年から65頭もの牛がOSO18によって犠牲となりましたが、なんと果敢にも立ち向かった一頭の乳牛がいました。
こちらの厚岸町の牧場では、乳牛の角を切り落とさないこと、このOSO18を撃退した勇ましい乳牛・リオンの気性が荒かったことが功を奏したのでしょう。
以前、道東で農業を営んでいた友人が、畑作業中にヒグマに遭遇したことがあったと聞きました。
ヒグマと距離は離れてはいたものの、当然命の危険を感じます。動揺しつつ、その友人(193cm)が身体を起こしたら、ヒグマは驚いて逃げていったそうです。ヒグマより強そうと思われたのか何なのか分かりませんが、案外ヒグマは臆病な生き物だと言います。
昨年、今年の春には札幌市の私の実家のすぐ近くでもヒグマ出没騒動がありました。
保育園の送迎中に、道路をヒグマが走っているという衝撃的映像も、Twitterでは出回っていました。
確実に、人里に降りてくる羆、冬眠しない羆が増えているのでしょう。
ちなみに、冬眠できない熊をアイヌ語でマタカリㇷ゚(冬にうろつく者)というそうです。
ゴールデンカムイという作品でも、この言葉が出てきました。
そういえば以前、北海道開拓史にまつわる本を読んだ時に、かなりの入植者が寒さによる凍死だけでなく、ヒグマに襲われ亡くなったとも記載がありました。
ヒグマが冬眠しないのは、生体リズムの乱れでしょうか。地球温暖化、餌が豊富であることも原因ではあると思うのですが、ヒグマも自律神経失調症になるのか?と、つい考えてしまいます。
熊も内耳に異常が出ると、冬眠モードに脳がなれないのでは?と推測しましたが、人間と身体の構造が違うのでなんともいえませんね。
調べていくと、「冬眠はあくまで生き残るための戦略であり、必ずしも全ての熊が冬眠をする訳ではない」という専門家の意見もありました。
確かに、動物園の熊は充分な餌を与えられており冬籠もりをする必要性がなく、冬眠しないですね。
テディベア、キャラクターの熊などは可愛いものですが、実際の熊はおそろしいものです。でも、むやみやたらに駆除するのではなく、どうにか人間と共存できないものかと考えます。
ヒグマについては、またBlogで書き綴っていきます。
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