HPVワクチン(子宮頚がんワクチン)は男性も接種可能に

STD

HPV(ヒトパピローマウイルス)と聞いても、なんのことかピンと来ない、という方は多いでしょう。

HPVはごくありふれたウイルスで、皮膚・粘膜に感染し、性交渉のある男女なら人生のどこかで感染するものと言っても、過言ではありません。

感染と自然治癒を繰り返しますが、数百種類あるHPVの中でハイリスク型と呼ばれる13種類に、発がん性があります。

HPVワクチン(子宮頚がんワクチン)は、子宮頸がんをおこしやすいタイプであるハイリスク型HPVの16型、18型の感染を防ぎ、それにより子宮頸がんの原因の50~70%を防ぐと言われています。

他にもHPVは中咽頭がん、肛門がん、腟がん、外陰がん、陰茎がんなどにも関わっていると考えられています。

厚生労働省 検疫所FORTHよりHPVウイルスと子宮頸がんワクチン

ヒトパピローマウイルス(HPV)と子宮頸がんワクチン (ファクトシート)
厚生労働省検疫所「FORTH」、海外で健康に過ごすために。

私は10年ほど前に子宮頸がんワクチンを打ちました。種類はたしかガーダシルで合計3回の筋肉注射で、費用は4〜5万円ほどだったと思います。

私の場合は副反応はなく、日常生活に支障は出ませんでした。

しかし、子宮頸がんワクチンは副反応による重篤な報告が相次ぎ、2013年6月14日、厚生労働省から「子宮頸がんワクチンの副反応の発生頻度がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期予防接種を積極的に勧奨すべきでない」との勧告がありました。

8年間、積極的な接種勧奨は差し控えられていましたが、2021年11月26日に積極的な接種推奨の差し控えが、解除されました。

実はこの子宮頸がんの4価、9価ワクチンで、ローリスク型HPVによって起こる尖圭コンジローマの予防もできます。

尖圭コンジローマは、生殖器・肛門・口にトサカ状、カリフラワー状に成長したイボが発生し、痛みや痒みはなくても、見た目の形状から精神的苦痛を伴うものです。

そして日本では2020年12月から、4価HPVワクチン(ガーダシル)が9歳以上の男性へと任意接種が承認されましたが、認知度はまだまだ低いものです。

つまり、男性もこのワクチンによってHPVウイルスによるSTDやがんの予防ができるのに、ほぼ周知されていないのです。

この子宮頸がんワクチン、というネーミングに、疑問を感じるのは私だけでしょうか。

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