肩こり

肩こり

マッサージだけでは物足りない、どこへ行っても改善しない…という首や肩の慢性的なコリ。そんなひどい肩こりには、鍼灸がおススメです。


なぜ肩がこる?

肩こりは、首の後ろや、肩の筋肉が緊張し、痛みや不快感を感じるものです。痛みが強かったり、だるくて何もする気が起こらないこともあります。

首や肩は様々なな動きを必要とするため、筋肉や筋膜もさまざまな方向についています。その筋と筋膜によって症状は異なるので、施術は、その部分を的確に見極めることから始まります。また、首・肩は、頭や腰にもつながっているため、その周辺の筋肉の緊張が、首コリ、肩コリを生むこともあります。

そして、そのコリ固まった筋肉にアプローチしして筋緊張をとることで、コリは軽減できます。しかし、それは対症療法であり、根本的原因の対策をしなければ、またすぐに再発します。


 

肩こりの原因

筋肉のコリをとってもまたすぐにコリ戻るのは、内臓の不調が隠れているからです。具体的にどんな不調が肩の筋肉を硬くしているかというと、眼精疲労、鼻水・鼻づまりといった鼻の不調、めまい・耳鳴りといった耳の不調、歯痛、歯槽膿漏、顎関節症といった口腔内の不調、風邪、ぜんそく、気管や気管支、肺、心臓の不調、といった、胸から上の領域の不調が考えられます。

身体の中で起こっている炎症が「内臓―体性反射」といわれる脊髄反射を介して、身体の表面にある筋肉に緊張を与え、慢性的なコリを生じさせます。

しかし、肩こりを持っていても「のどや肺に異常はない」と言われる方もおられます。それは、のどの粘膜や、気管支、肺といった内臓に知覚神経は少なく、痛みに鈍感で、感じないこともあるからです。(痛みに最も敏感なのは体表にある皮膚と筋膜です。)つまり、自覚症状がなくとも、悪さをしていることはあります。むしろ、わずかな慢性炎症が、コリを生んでいるのです。痛みのある場所ではなく、その近くの別の場所に、根本原因が潜んでいます。

 


肩こりの季節

痛みやコリは、冬の寒いときのほうが、つらくなる傾向がありますが、春や秋といった季節の変わり目も肩こりの季節です。

肩こりや寝違えは、首・肩の筋肉のこわばりからきています。さらにその筋肉を緊張させる原因は、のど・鼻の悪さがあります。呼吸器であることから、注目すべきは「空気」です。この時期は、空気の乾燥や花粉、黄砂の影響、さらには久しぶりにつけるエアコンのカビやほこりが、呼吸器の粘膜を傷めつけます。それが、神経を介して、首や肩や頭の筋肉をこわばらせます。それに急激な動きなどの外力が加わって、寝違え、首痛、肩コリ、頭痛を生みます。

さらに背中の方になると、その筋肉を緊張させる原因は、肺、胃腸などの不調からもきます。春から初夏の時期は、冷たいものを欲しくなったり、梅雨に入ると食中毒が流行るように高温多湿でカビや菌も繁殖しやすくなったりと、胃腸を傷めつけます。その結果、背中の痛みも発生します。 他にも、外の暑さで汗をかいて、エアコンの効いた室内に入れば、身体を急激に冷やしてさらに筋肉をこわばらせているかもしれません。

季節の変わり目で疲労や免疫力の低下があれば、どんな病気にもかかりやすくなります。

 


肩こりと不眠

「肩こりがひどくて眠れなかった」ということがあります。肩こりは、筋肉と皮膚につっぱりがあり、動かすと痛みを感じます。これがひどいと、寝返りをする度に痛みを感じます。さらにひどいと、寝返りができない。これでは睡眠が妨げられてしまいます。

そして部位で言えば、より痛みを感じやすいのは浅層の筋肉となります。浅い筋肉は、大きく、広くあります。それだけに動きに影響を与えます。さらに肩甲骨の棘下筋。この筋肉は姿勢の悪い人、前かがみで手先で細かい作業をする人は、よく緊張している部分です。

寝返りがきちんとできなければ、肩もこります。肩こりもひどければ、当然不眠にもつながります。


 

肩こりの鍼治療

大切なのは、原因から施術するということです。大きくわけて、次の二つの鍼灸治療を行います。

・原因となっている身体の中の不調を見つけ、整える

・痛みの発生している筋肉皮膚の緊張を緩める

まずは、その原因となる内臓に対しての施術を行ないます。頭・首・肩付近の筋肉に影響を与えるのは、眼、耳、鼻、のど、気管支、肺などが考えられます。

次に、痛みを感じる部分の施術です。筋緊張や皮下のゆがみが原因ですから、その部分に施術をしていきます。施術直後に痛みがやつっぱり感が軽減し、体が軽くなったと感じることもあります。

コリや歪みをとるにはマッサージ、ストレッチも気持ち良いものです。しかしコリの原因を放置しておくと、またそのコリは戻ってきて悪循環の繰り返しとなります。根本的原因の対策を続けていくことによって、慢性痛やしびれも良くなることがあります。つらい症状が出ない様に、未然にケアすることも重要です。

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